ノスタルジック写真手帖

是我趣味的日録也。

TOKYO DUNGEON 1

仕事を定時早々で切り上げ、一旦帰宅し夕食を摂った後に徐ろにバックパックに必要なものをあれやこれやと詰め込み、駅へと向かう。

 

ほとんど外と同じである駅のホームにて電車の到着を待つ。不思議なもので、通勤の時の寒さには1秒たりとも耐えることができないのに、旅の始まりではいくらでも待つことができる(推奨待ち時間:10〜15分)。ようやく電車がホームへと滑り込んできた。

 

暖房というものは素晴らしき発明のようで、あれほど寒かった外界とは対照的に、窓ガラスがスモークのように曇っている。ビバ暖かさ。昼間であれば窓を手で拭って景色鑑賞に勤しむところであるが、街の街灯や車のヘッドライト以外は漆黒の闇が続く。仕事終わりということもあり、眠気が驚くほど早く遠くから近づいてくる。ふと目が覚めた時に周りの乗客の突き刺さるような視線がなかったので、どうやらいびきはかいていなかったようだ。その代わりに目的の空港付近となっていた。

 

空港ほど胸を高鳴らすものはないと勝手に思っているが、夜の空港というのはそれ以上である。鳴り過ぎて止まらないように注意したいところである。待ち受けるは冷徹無慈悲の門番、セキュリティーゲートである。身ぐるみ剥がされた読者諸君もいるのではなかろうか。やましいことがなくとも、あの高圧的な上からの視線に自然とゲートを通る背中が丸まる。『ちょっと待ちなさい!』おそらく門番はそう言ったのであろう。手下の警備員が、私にもう一度通るよう促す。『いいだろう、望むところだ。今まで2回以上止められたことないのだ。もう鳴るはずが……。』さすが冷徹無慈悲。容赦なく止めてくる。手下警備員が金属探知機を私の体にあてがう。どうやら原因はベルトの金属部分だったようだ。今回は私の負けを認めよう。

 

私が搭乗する予定の飛行機は、機材の都合で30分位出発が遅れているらしい。出発ロビーのテレビでは、平昌オリンピックの開会式の模様を放送していた。頑張れ日本!

気付いた時には他の飛行機はすべて出発しており、私一行が搭乗予定の飛行機を残すだけとなっていた。

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ようやく機内への誘導が始まり、定刻から約30分遅れての離陸となった。さすがに眠気がすぐ隣まで来ていたため、外の景色を見ているふりをして寝てしまう。しかし、機内サービスのソフトドリンクはしっかりいただく。ビバ緑茶。

 

羽田空港に到着した時には時間はすでに0時30分を過ぎていた。到着したのは第二ターミナル。この日は第一ターミナルにある某カプセルホテルに宿泊する予定であったため、疲れた体を奮い立たせ足早に向かう。ターミナル間の移動は連絡通路を使えば良いと考えていた私の考えは、脆くも崩れ去る。夜間は通行できないようだ。警備員に外から行くよう忠告される。途中の道中で撮った一枚なのだが、異世界に迷い込んだかのようである。本当に無事に第一ターミナルに到着することができるのであろうか。

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眠気による意識の低下とともに歩くこと10分、目的の第一ターミナルに到着。カプセルホテル宿泊者のみが入館できる仕様のようだ。厳重な警備の横を通り抜け、無事チェックイン。中国系のスタッフから館内での注意事項の説明を受ける。初めての宿泊ではないけどしっかり説明いただく。一刻も早く眠りたいけど……。ようやく解放され、床に就いた時には2時を回っていた。

 

ひとまずここでレポートを書くことにする。(続く)